授乳には、母乳を与える場合と乳児用のミルクを与える場合があります。母乳には、赤ちゃんが健康に成長するために必要な乳糖や脂質、オリゴ糖、タンパク質などの栄養素が含まれています。乳児用ミルクは、母乳を補助・代替することが可能なため、母乳が出ない、少ない場合やパパが授乳する場合に活用可能です。この記事では、乳児用ミルクの活用方法と作り方を解説します。それぞれの特性を知っておきましましょう。
乳児用ミルクの活用方法
乳児用ミルクとして市販されているものには、粉ミルクと液体ミルクがあります。
粉ミルクは、その都度ミルクを作る必要があり手間がかかりますが、値段が安く、手に入りやすいというメリットがあるため、災害時などに有用です。
一方、液体ミルクは、粉ミルクと比べて「保存期間が短く」「一度開封したら飲み切る必要」があり、かつ「値段が高い」ものの、調乳済なので便利です。
粉ミルクの作り方
① 手洗いと器具の消毒
ミルクを作る前に、必ずハンドソープや石けん等で手をきれいに洗います。
次に器具を消毒します。消毒には、手洗い消毒、煮沸消毒、薬品消毒の3つの方法があります。
手洗い消毒の場合、用意する器具は、哺乳びん、乳首、乳首入れ、びんばさみ、専用ブラシ等です。専用ブラシで器具を洗い、消毒して使います。
煮沸消毒をする場合、器具が全て浸かるまで水を入れ、10分ほど煮沸します。
薬品消毒の場合は、哺乳びん除菌用として市販されている除菌剤で、薬液を作り、つけておくと消毒できます。
② お湯の用意一度沸騰させた70℃以上のお湯を準備します。
③ 粉ミルクの量を計る
ミルク缶に付属している専用のスプーンで、ミルクの量を正確に測ります。スプーンにすりきり1杯が目安です。
④哺乳びんにミルクと熱湯を入れる
消毒した哺乳びんに、測ったミルクと②で用意したお湯を適量入れます。
④よく振る
哺乳びんのふたをしっかり閉め、よく振ってミルクを溶かします。
④赤ちゃんに飲ませる
哺乳びんに乳首を付けて、赤ちゃんにミルクを飲ませます。
液体ミルクの作り方
①手洗いと器具の消毒
粉ミルクの作り方と同様です。
②よく振る(開封前)
液体ミルクをよく振った後に開封します。
③哺乳びんに移し替える
清潔な哺乳びんに移し替えます。
常温でも飲むことができますが、温かいミルクを飲ませたい場合には、哺乳びんに入れた後に、40℃前後のぬるま湯で湯煎します。お湯が用意できない場合は服の中等に入れて人肌まで温めます。
③赤ちゃんに飲ませる
哺乳びんに乳首を付けて、赤ちゃんにミルクを飲ませます。
それぞれの特性を理解した使い分けが重要
粉ミルクと液体ミルクの特性を理解した上で、場面に応じた使い分けができれば、育児負担もより軽減できます。ぜひ知っておきましょう。
※この記事は民間の保健師が監修を行っており、医療や健康に関する情報が含まれています。しかし、この記事の情報は一般的な知識やアドバイスを提供するものであり、必ずしも全ての状況や個人に当てはまるとは限りません。そのため、この記事の内容を参考にする際には、信頼できる医療機関やかかりつけの医師に確認し、専門家の指導を受けることをお勧めします。